LARP武器の扱い方についての私見

※まずは枕詞として、「本文章はあくまでも体験型LARP普及団体CLOSSの代表である星屑の私見であり、絶対的な価値観を主張するものではありません。」
※推敲不十分な点があるかもしれないので気づいた人は優しい気持ちでご指摘下さい。よろしくお願いいたします。
※6月8日に投稿した文面の一部に、不適切な文面が有りましたこと、お詫びいたします。6月10日において訂正し、大幅に加筆修正いたしました。

前提となる知識

LARP武器とはどのようなものであるか?
という疑問を持つ方は、よろしければ下記リンク先の記事をちょいと読んでみて「あ〜、こういう物なんだな」みたいに知って頂ければ嬉しいです。

CLOSS主催のLARPイベントで『演技戦闘』を志すあなたに贈る。 オススメのLARP武器とは?

え? LARPってそもそも何? そうですよね、そういう方は下記リンク先の記事を読んでみてください。

LARPとは?

さて、あと前提知識に必要なものは……。

あ、これも必要かな。実際に、7年間ぐらいLARP武器を扱ってきた僕自身が、「まあ、このぐらい書いておけば安全になるかな〜」と思って書かせていただいた「安全な戦闘場面行為をLARP武器を用いて行うために定めたルール」があります。エピック・オブ・プレアデスという汎用ファンタジーLARPルールブック(全国のイエローサブマリンこかげ書店などで販売中!)の中で使用しているもので、下記リンク先でも公開していますので、気軽に読んでくださいね!

『EPIC OF PLEIADES(エピック・オブ・プレアデス)』LARP 演技戦闘(DCS)ルール

あと、ついでにLARPの定義だったり、LARPの安全憲章ってものをとりあえず提示しているので、下記リンク先は、気が向いたら読んでみてください。

LARPの定義と安全憲章

というわけで、上記の知識を皆さんが持っていることを前提に以下の文章は続きます。お疲れの出ないように、読み進めてくださいね。

さて、本題

前提となる知識でお示ししたように、LARP武器を扱うことに対して僕は「使い方のルール」や「使い手側の配慮」などを前提に文章を書いています。

なぜか?

それは、市販のものや手作りのものに限らず、LARP武器がその構造上「マジ殴りすると普通に怪我を発生させる可能性がある」特性を持つからです。

LARP武器の構造は、「強化グラスファイバーなどを代表とする『芯材』」を「ウレタンフォームなどを代表とする『緩衝材』」で覆い、「ラテックスなどを代表とする『表面保護材』等」を塗布しています。(あくまでも代表的な例・芯材の無いLARP武器や、材料自体が違う場合もあり得る)

かなり乱暴な言い方をすれば、「ちょっと柔らかい素材で作った棍棒のようなもの」であり、本気で振りかぶって人に対して殴りかかっていいようなものでは決してありません。

特に、頭や首は「目」「耳」「鼻」「口」といった人体の感覚器官が集中すると同時に、多くの神経や繊細な骨など、人体で最も守られるべき部位であり、しっかりとした防護をしないまま、打撃することは、可能な限り避けるべきことであり、偶発的な事故も当然ですが、故意に当てるといったルールを設けることは、非常にリスクが高い危険な設定であるとご認識いただきたいところです。

また、ウレタンは多少は丈夫ですが、何度も衝撃を受ければ劣化し、その劣化を原因として「芯材が」「ウレタン部分から」突き出る場合があります。もし突き出てしまえば、「その瞬間」「偶然にも」人体に対して損傷を与える事故が起こり得るのです。つまるところ「度重なる突き行為をして、安全であり続ける構造」であると、僕自身は(芯材を内包する)LARP武器を評価していません。

ともあれ、LARP武器は、比較的リアルな武器状の外見、(プラスティック製の模造刀に比べれば)比較的柔らかい素材感、といった。男の子が持てば目をキラッキラさせて剣をブンブン振り回したくなる魅力を備えています。アバンス○ラッシュとか打ちたくなります。女子は、なぜかメイスや斧を構えてニヤリと笑いかけてきます(怖い)

今後、LARP武器というものはLARP用途だけではなく、様々な場面で使用されていくでしょう。(演劇の舞台とかどうでしょう?)

多様な場面で、LARP用の物品が活躍していくのを見ることは、普及を進めてきた者としては胸が高鳴る思いを持つものです

現在のところ。LARPを趣味としている方々が、ご自身の善意と良心に基づいて、「互いに怪我のないように」「互いに安心して楽しめるように」そのように心を砕いてLARP武器を活用するためのルールを敷いて活動してくださっている事を、本当に感謝しています。
また、必要に応じてゴーグルやフェイスガード等、安全を確保するための防具の着用を奨励するなど「使用時の事故リスク軽減」のための工夫を互いに声を掛け合うといった形で「安全確保のための不断の努力」をしてくださっていることにも勇気づけられています。

今後、懸念している事

今後、盛り上がってくる部分として、LARP武器を使用して近接戦闘を楽しむイベントの増加があると考えています。2019年6月の現時点でも、様々な独自ルールの元、LARP武器を用いての「戦闘を主なコンテンツとした」イベントが日本全国で催されてきているからです。

ここで懸念されるのは、冒頭にも述べたように「LARP武器」は「ちょっと柔らかい素材で作った棍棒のようなもの」であるということ。

LARP武器を使用して、現実的な武器の使い方(突きあり、急所を狙ったほうが有利)を定めて、ルールに対して参加を同意した方々がこれを行う。
これを「同意した者同士」が「自己責任の元で」やるのは良いとして、一番気になるのは「では、怪我をさせないためにちゃんと防具を身に着けてますか?」という問いになります。

俗に「LARP用」とされる武器は、本来的に「外見的な面も含めて模倣して楽しむもの」であるために、殊更安全面においては「中途半端」な存在である。というのが、長年使い続けてきた者としての率直な感想です。

思い切り体に叩きつけるような用途で用いるならば、スポーツチャンバラ用の道具の方が、遥かに安全かつ耐久性があります。
※あくまで、比較として例示しているのであって、スポーツチャンバラ用の道具は、使用基準をしっかりと守り、使用上のルールに基づいた方法で活用されるべきです。

そして、そうした遥かに安全な道具を使う場合においても、防具の着用を適切に定め、事故が起こらないように配慮して運用されています。

そうした水準に照らし合わせるならば、殊更に「現実的な戦闘に近しい規則」でLARP武器を使用するならば、わかりやすいところで言えば「剣道の防具レベルのしっかりとした防具」を互いに身につけた上で戦う必要があると考えています。

そして、実質的な防具を身に着けないならば、LARP武器を扱う際には、「頭」「手」「足」「鼠径部」への攻撃の禁止、突きの禁止、ほかレスリング行為の禁止、武器や盾の押し込み(プッシング)は危険行為でNGなどといった「禁止行為の中で、自らの欲する行動を実現させていくための不断の努力」をする中で、事故を起こさないための安全・安心なイベント環境を主催者と参加者が実現していく事が大切です。

なぜならば、事故が一旦起こってしまえば、『類似する例に事欠くことのない』程度に想像するに難くない「批判の風」によって、「LARP」という『言葉が狩られる未来』があり得るからです。

普及する者としての願い

ここまで、長い文面をご覧いただき、有難うございました。LARPという言葉を知り、文化を知り、奥の深さを知り、その魅力に取り憑かれている者として平に平に読者の皆様にお願いしたい事がございます。

  • LARPは、「楽しみ方が非常に多様な文化」であり。「自分がまっさきに知った楽しみ方”以外”の楽しみを見出して、楽しんでいる他者が居る」事を頭の片隅に置いて下さい。
  • 先に始めた者、後に始めた者、といった一点を理由に軋轢や断絶、感情的な分断が起こる事は、とても悲しいことですので、その点をよしなに宜しくおねがいします。
  • 僕自身が書いたこの文章にしても、一方的な形で表明しているに過ぎず、これにどう思い、どう動くかは、読み手である貴方のしたいようにして下さい。
  • 現在LARPはTwitterというSNSを中心に拡散する傾向にあり、リツイートや引用リツイート、リプライ、ダイレクトメッセージなど、複数のコミュニケーションのとり方の選択肢がある中で、ユーザーによって「使用方法への価値観」が違う事を理由に、口論に発展しやすい状況です。鍵付きのアカウントのユーザーでない限り、Tweetというアクションは「誰しもがアクセスし、共感、批判、称賛、叱咤といった様々な」リアクションが起こりえます。そうしたツールを使用している方は、それを前提として精神的な安全を保てるように使用するなど、日常生活にお疲れの出ないような使い方をして下さい。
  • ご自身が購入した物品を、どのように使用するのかといった事は、法や政令、それに準じて生じる規則に則り、行使するようにお願いいたします。
  • 「LARP」という言葉が、これからも「楽しいもの」であり続けられたなら、本当に嬉しいことですので、これを機会に、様々なLARPの魅力を見知るきっかけにしてみて下さい。

以上、よろしくお願いいたします。

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